2018.11.13中原副市長が突然の辞任
理由は「一身上の都合」。詳細についての説明はせず
市は2日、中原康壽副市長(67)が先月31日付で一身上の都合を理由に辞任したことを発表した。白川博一市長は2日に行なった市議会全員協議会の場で「先月27日に中原副市長から辞表の提出があった。慰留に努めたが本人の決意が固いために31日に辞表を受理し、退職とした」と説明した。市長の説明を聞いた議員らは「突然の事態に驚いている」と困惑し、今後の市政の動向に不安を述べた。白川市長は「12月議会も控えているので早急に副市長を選任しなければならない」とし、急な辞任への対応に追われそうだ。
中原氏は市建設担当理事兼勝本支所長を経て、第2期白川市政発足の平成24年5月15日から平成28年5月14日まで副市長に就任、平成28年5月15日からの第3期白川市政にも続投で務めてきた。今期の任期満了は平成32年5月14日までだったが、残り約1年半の任期満了を前に辞任、副市長職在任は約6年半だった。また工事入札などの指名審査委員会の委員長も務めている。
中原氏は先月23日には壱岐の島ホールでの慰霊祭に出席している。辞表提出直前の先月25日頃までは、和牛共進会などの公務を行なっていた。そのわずか2日後に、突然の辞任判断に至るまでの経緯と動向は不明点が多く、現在まで詳細な説明はない。
今回、副市長辞任により入札関連の決済や委員会運営にも影響が出るものと考えられる。市総務課は「指名委員会委員長の代理や、その他の事務的な代行は当面は市民部長が行うことで対応していく。ただし基本的には委員会の中で協議をしながら進めていく」とし、臨時的な対応策を決めた。また新たな副市長の任命は「市長から12月議会が開催されるまでには選任をすると聞いている」とした。しかし突然の辞任による市政運営への影響は大きく、議員や市民から不安の声も上がっている。
中原氏の突然の辞任報告を受けた議員の反応は複雑だった。小金丸益明議長は「出張から帰ったばかりの翌日に報告を受け、事態に驚いた」と述べ、「退職に関しては承認はいらないのだが議員招集があった。副市長任命は市長の専権事項であるが、議会の承認が必要となるので、早急な選任をお願いしたい」と円滑な市政運営への協力を呼びかけた。
また議会運営委員会の町田正一委員長は「辞表を出している以上は、本人に何らかの責任があるのだろう。また市長の任命責任もある。しかしそれにより市職員に責任が及んでいいのか。取り調べの動きもあるが、この機会に正常化してもらいたい」と複雑な心境を明かした。
他議員からも「突然の報告にただ驚きしかない。新副市長に誰がなるかわからないが、通常業務に向けての動きを早急にしてもらいたい」と苛立ちをみせた。
市議会全協の場で、市長は早急な副市長の選任を述べている。この状況下で次の副市長には誰が選任されるのか、注目となりそうだ。また12月議会の開会に影響がないかの不安も残る。