2018.11.13市政運営の正常化を早急に

 突然の中原副市長辞任は、まさに青天の霹靂であった。辞任決意が、通常公務を行なっていた日からわずか2日後というのも違和感がつきまとう。

 過去に当紙で記事にしてきたが、現市政に捜査機関のメスが入る事態を受け、住民は不安げに今後の成り行きを注視している。狭い離島であるが故、市民からは様々な憶測が飛び交い、間違った情報が流布されている。

 

 ある議員は「行く先々で現市政に起きている事態の質問を受ける。しかし我々議員にも正確な状況はわかっていない」と話し、市民同様に今後の成り行きを見守るしか術がない状況のようだ。また別の議員は「責任を取らねばならない行為を犯してしまったのならば、それは仕方がないこと。しかし、何も非がないにも関わらず責任を負わされてしまうことがあるのならば、それは納得しがたい状況だ。とにかく早急に正常化するようにしてもらいたい」と現状を嘆いた。

 

 今回の副市長辞任が、捜査による影響なのかどうかは、詳細な説明がないため不明としか言いようがない。しかし辞任の説明がないばかりに、先に述べたように市民の中から正確か不正確かとも言えない憶測が飛び交う。

 また今回、辞任を表明し受理されているのは副市長のみだが、一部市民の中では、他にも数名の辞職があるような噂が流れている。正確な情報を伝えるならば、現時点(6日)では、副市長以外に辞任や辞職をした市政関係者はいない。このような不正確な噂は、市政の混乱を招くとともに、市職員の職務へのモチベーションにも関わることになりかねない。ここまでの一連の流れを、得られる情報のみで考えて見ても、過去の例がない緊急事態と言えよう。

 

 市議会12月会議開会はもう一ヶ月を切っている。このまま市政を預かる管理職らが不在か、もしくは代理のままで進めていくことに強い危機感を感じる。新副市長の選任を早急に行い、座るべき者が座るべき椅子に座して、きっちりとした市政運営に戻るようにしてもらいたい。また可能な範囲の市民に向けた説明も願いたい。現市政に歩みを止める余裕などないからだ。(大野英治)

 

※一部の市民から総務部長の長期療養について、中には辞職しているとの噂もでていた。正確な情報を示せば、総務部長は12日(月)から出勤し通常業務に戻っている。また長期療養期間は有給休暇期間内だった。

捜査取り調べの事実もあり様々な憶測を生むのはやむを得ないが、無責任な流布はすべきではない。また当紙への問いに「なぜ記事にしないのか」とあったが、捜査対象だったとはいえ「有給休暇内の休職」が果たして記事になるのだろうか。記事にすべき事案に至っていないとの判断が当紙の見解だ。