2022.3.15判決を受け止め二度としない

白川市長「今回の判決は70年の人生で最も大きな反省」

 

市議会3月会議の8日、入札指名回避の民事訴訟の判決確定を受け、白川博一市長自らが給与の2年間10㌫減額で道義的責任を果たすとした議案に対して、審議が行われた。各議員の意見を受けた白川市長は「70年の人生で、今回の事案は大きな反省。二度としない」と反省の弁を述べた。減額案については「私の任期中に反省を忘れないため、同減額案を上程した」とし、自らの判断で減額を決めたことを強調した。

 

 市長の給与2年間10㌫減額の提案に対して、議会の意見は厳しかった。山口欽秀議員は「判決後の反省点が述べられていない。市が判断した入札指名審査委員会の責任も不明確」として、説明が足りないと意見した。質疑を受けた白川市長は「議会や広報いき、ケーブルテレビなどで説明した。指名回避の決裁は私がした。責任は私にある」と述べ、詳細な説明には至らなかった。

 武原由里子議員は「なぜ、期末手当の減額を含めなかったのか。市民の目は厳しい」とし、今回の減額案を不服とした。白川市長は「任期2年間で反省を忘れないため、今回の減額案を示した。期末手当も私の判断なので理解願いたい」と答弁した。

 中田恭一議員は「無報酬3か月ほどの、めりはりのある反省を見せてほしかった」と意見し、植村圭司議員は「減額の根拠は何か」と問うた。白川市長は「減額案は自らの判断。根拠はない」として理解を求めた。

 音嶋正吾議員は「辞職し、市民に信を問うことはできないのか」と厳しく詰めよった。白川市長は「提出した議案で判断を」とのみ答えた。

 

 以下、主な質疑。

山口欽秀議員

-市長は、刑事訴訟で公務員職権濫用罪は不起訴、検察審査会も不起訴と判断したことを強調している。しかし、民事では裁量権の逸脱・濫用があったとされる。この判決を認めているのか。

(白川市長)強調ではなく刑事民事の一連を述べているだけ。民事判決は、すべてを承伏できないが真摯に受け止めている。

-判決後の反省点が述べられていない。

(白川市長)議会や広報いき、ケーブルテレビなどで説明した。自ら示す4つの責任が反省の現れ。

-判決では市に責任がある。市は入札指名審査委員会で決定を下した。市の責任は明確だ。

(白川市長)市長個人の職務による判決で、市は国家賠償法で賠償金を負う。市は私個人に求償し、支払いを終えた。指名回避の決裁は私がした。責任は私にある。

-市長は「選挙で信頼を失ったから指名を外した」と言った。刑事訴訟の不起訴は嫌疑の証明が不十分だったということで、何もなかったわけではない。職権濫用がないとのお墨付きではない。

(白川市長)刑事訴訟の不起訴理由が開示されていない。検察の判断で述べている。

-もう一度問う。反省点を述べてもらいたい。

(白川市長)70年の人生で、今回の事案は大きな反省になった。自身の気付きを受け止め、二度としないことが反省点だ。

植村圭司議員

-給与の2年間10㌫減額割合の根拠は何か。市長の裁量か、協議の上か。

(白川市長)自らの判断による。根拠はない。協議はない。

-過去の事例や他市町の処分を参考にしたのか。

(白川市長)参考にはしていない。

武原由里子議員

-給与の2年間10㌫減額は示したが、期末手当の減額は検討しなかったのか。

(白川市長)期末手当も自ら判断した。

-期末手当は減額しないということか。給与減額の根拠の説明が足りない。

(白川市長)給与は周囲の意見も聞いた。無報酬3か月の声もあった。しかし、任期2年間で反省を忘れないため、同提案をした。期末手当も私の判断なので理解願いたい。

-自身の考えと言うが、期末手当の減額も含めるべきだった。市民は対応を見ている。

中田恭一議員

-市民は事前に10㌫減額を予測していた。同事案について市民の目は厳しい。無報酬3か月ほどの、めりはりのある反省を見せてほしかった。

(白川市長)市民の目が厳しいことは承知している。

音嶋正吾議員

-島内企業や従業員が路頭に迷う、あってはならない事案だ。この重要事案に10㌫減額のみなのか。辞職し、市民に信を問うことはできないのか。

(白川市長)提出した議案で判断を賜りたい。