2021.2.04コロナ禍による経済支援策を可決、島民限定宿泊キャンペーンやプレミアム商品券など

 年末年始にかけて、市内での新型コロナウイルス感染拡大による市内事業者の経済損失を支援するため、市は先月26日、市議会定例会1月会議で経済対策事業の議案を上程し、議会は賛成多数で可決した。

 可決した対策事業は次の通り。

市内宿泊施設利用促進

 新型コロナ第1波の6月以降に行った「島民限定宿泊キャンペーン」の第2弾。市内宿泊施設へ島民が宿泊する費用の半額を補助するもの。全体事業費は2千万円で、補助金額はそのうち半額の1千万円、事務経費50万円。予算は国費から1050万円を補正として追加した。

 同事業を行う理由として市観光課は「新型コロナ第3波によるGoToトラベル停止で、本市の観光産業は大きな打撃を受け、特に宿泊施設は甚大な影響が出ている。このため、宿泊施設の市民利用で、昨年効果があった同事業を実施する」と説明した。

 キャンペーンは、コロナが収束した後からゴールデンウィークにかけて行う予定。

地産地消応援プレミアム付き商品券

 今回のコロナ感染拡大により深刻な影響を受けた市内飲食店などに対し、地産商品の消費拡大を図るため「地産地消応援プレミアム付き商品券」を2月22日から発売予定。

 商品券の利用は、市内飲食店や惣菜弁当店、小売店など。利用条件は1回につき1品以上の壱岐産品を含む会計や、市内で仕入れた食材が1品以上含まれた弁当やオードブルなどの支払い。さらに、感染症対策に協力した飲食店やテイクアウト商品の支払いにも利用できる。

 商品券は2万セットが販売され、1セット7千円分を5千円で購入できる(プレミアム率40㌫)。同事業により、4648万4千円が国費から追加補正される。

 別事業への施策は、今後検討していくようだ。

キャッシュレス消費喚起対策

 市内で加盟する店舗で展開されているスマートフォン決済サービス「PayPay」と連携したポイント還元キャンペーンを、4月1日から30日までの期間に実施。還元率は最大20㌫、市内加盟店舗は約380店。PayPayを活用して支払った場合、1回の会計で上限3千円、期間中1人最大1万円分のポイントが還元される。

 全体事業費の4500万円を国費で追加補正する。

飲食店営業時間短縮協力金

 飲食店を対象とした営業時間短縮協力金として、20日から2月7日までの19日間、午後8時から翌朝5時までの時短営業に応じた店舗に協力金76万円を支給。1日あたり4万円。市内対象店舗数は276店。

 国費から2158万3千円、県費から1億8935万円を追加補正する。

新型コロナウイルスワクチン接種体制確保

 新型コロナウイルスに対してのワクチン接種体制確保として、960万円を国費から追加補正。市健康増進課は「ワクチンが実用化された場合に、迅速かつ適切に予防接種できるよう、必要な準備に着手する」とした。