2023.11.02次期市長選、1人目の候補者、出馬表明会見開く
篠原さん、出馬のため16日に市職員を退職、豊富な行政経験を活かす
白川博一市長の任期満了に伴い、来年4月に行われる次期市長選に向けて1人目の候補者が名乗りをあげた。16日付けで出馬に向けて市職員を退職した篠原一生さん(いっせい・46・無所属)は、18日に壱岐テレワークセンターで出馬表明会見を開いた。市総務課やSDGs未来課などに籍を置き、市外では福岡市役所出向や市東京事務所所長など豊富な業務経験を持つ。市東京事務所所長の時に、島外から本市の姿を見て「さまざまな課題がある。『壱岐のため』その思いがふくらんできた」と出馬の決意を語った。後援会や政党の推薦、公約などは今後、改めて発表する。
篠原さんは、郷ノ浦町出身の1977年7月5日生まれの46歳。武生水中(現郷ノ浦中)から壱岐高へ進学し、2000年に旧郷ノ浦町役場に務めた。総務課や政策企画課、財政課を経て、福岡市役所に出向。本市に戻って地域振興推進課、SDGs未来課に籍を置きながら、市観光連盟や富士フイルムビジネスイノベーションに出向した。再び市役所業務に戻った2022年には市東京事務所の所長として本市の宣伝や営業、イベント企画運営などを通じて首都圏と本市との橋渡しを担った。行政経験の豊富さは大きな武器になる。
「大学時代に一度壱岐を離れたが、就職活動の際、一生をかけてやりたいことは何かと自問自答する中で壱岐のために仕事がしたいと思い、市役所の試験を受けた。一職員時代に白川市長の側で勤務し、リーダーシップや組織論を学ばせていただいた」と市職員時代を振り返った。「日々の業務の中で、『壱岐のため、壱岐をもっと良くしたい』の思いはさらに増していった。今回、白川市長の退任の意向を受け、次期市長としての決意と覚悟が固まった」と、出馬の理由を語った。
政策への考えは「人口減少社会に突入した日本では、経済規模の縮小や人手不足など多くの課題が表面化している。特に離島である本市には深刻な課題。しかしその反面、福岡市との地理的な面、豊富な自然などたくさんの可能性もある。島外からの人やお金、知恵を積極的に取り入れながら、島の中でも努力と工夫を凝らして効果を上げれば、壱岐に住むすべての人が幸せを感じられる市の実現は必ずできる」と言う。
そのため「市職員として23年間で培った知識、経験、人脈すべてを発揮し、国や県、市の連携を図りながら市民の幸せな生活をつくっていく。その即戦力となれるのは私しかいない。上も下でもなく、横に寄り添い、さまざまな状況の中で柔軟に対応できる市を目指す」と力を込めた声で自信を見せた。