2019.10.22市と関ブロ、有償譲渡で合意
市ケーブルテレビ指定管理者業務移行の譲渡費用は12月議会で上程
市は15日、市ケーブルテレビ指定管理者の業務移行に関して、今月11日に関西ブロードバンド株式会社(以下、関ブロ)と合意を交わしたことを発表した。これにより、これまで壱岐ビジョンを介したインターネット接続のIDやパスワード、メールアドレスなどは、市から契約者に届く同意書を返送すればそのまま引き継がれる。今回の合意で市は、関ブロが管理していた個人情報や業務に関わった設備関係の引き継ぎを、予算が伴う有償譲渡で進めることを決めた。白川博一市長は「12月議会で費用関係を示す」と説明した。
白川市長は「関ブロとの協議が整い、協定書に基づく引き継ぎを進めることで合意書を締結した。市民には心配をおかけした」とし、業務引き継ぎを速やかに進めていくことを説明した。今後は来年度から、新指定管理者の光ネットワーク株式会社(以下、光ネット)で運営するため、新旧指定管理者で引き継ぎを進めていく。引き継ぎに際し、電気通信事業法の通信の秘密や、個人情報等の取り扱いに万全を期すため、加入者は情報の引き継ぎの同意書を提出する必要がある。
同意書は、市から今月20日から25日に各契約者へ送付する予定だ。同意書を返送した契約者は、インターネット接続のIDやパスワード、メールアドレス、口座振替など、これまで通り継続して利用ができる。市は「すべての契約者に同意を頂けるよう、周知をしていく」とした。同意書の返送期限は11月末まで。また、継続についての追加費用は発生しない。同意書を返送しなかった場合は「現指定管理者からの継承ができないため、サービスを停止する事がある」と注意を呼びかけた。
今回、市と関ブロの合意による各情報や設備などの移行は有償譲渡になる。これまで当紙の独自取材と個人情報などの相場からみて「1億円から2億円の間が有償譲渡の目安」となる。今回の合意にかかる譲渡費用について、白川市長は「有償譲渡の費用については12月議会で上程するので、現時点での詳細は控えたい」とのみ答えた。
市ケーブルテレビ指定管理者業務移行に関しては、これまでにも海底光ケーブル使用料として約3300万円、再構築費用として約6億6000万円の補正予算を可決している。今回の合意により、12月議会では再構築費用の見直しも上程されるものと思われる。
市民のひとりは「想定外の莫大な費用がかかっている印象が強い。これまでの責任を含めた説明を求めたい」と話した。