2021.2.03コロナ感染拡大の責任で減給、市長ら三役の給与3か月間1割減給を議会が可決
市議会定例会1月会議が開会した26日、市議会に上程した市職員ら22人の会食により端を発する、年末年始にかけて相次いだ新型コロナ感染拡大の責任として、白川博一市長と副市長、教育長の給料を2月1日から3か月間1割減額する条例改正案を、議会の賛成多数で可決した。本市では先月28日から56人の感染者が確認され、感染拡大と医療体制のひっ迫の一因となったのが、先月24日に開いた市職員の忘年会とされる。会の参加者から6人が感染していた。
白川市長は、今回の市職員によるクラスター(感染者集団)からの感染拡大と、医療体制ひっ迫などの責任を明確にするためとして、市長と副市長、教育長の給料を2月1日から3か月間1割減額する条例改正案を市議会に上程し、市議会は賛成多数で可決した。賛成13人、反対2人(議長を除く)。市民が受けた経済損失について、議員からの質問に多くを語らなかった。
今回、減給となる市長ら三役の給与は、本市が定める「壱岐市長、副市長及び教育長の給与に関する条例」によれば、【市長・月額80万円(1割減給で72万円)】【副市長・月額64万円(1割減給で57万6千円)】【教育長・月額57万6千円(1割減給で51万8400円)】。市長の場合、3か月で計24万円が減給される。
さらに、先月24日にあった、市職員らによる会食とは別に、白川市長も先月18日に大人数の懇親会会食に参加していたことを20日、市のホームページで明かした。
懇親会に参加したのは、市長ら三役と議員14人、市職員13人の計30人。約2時間弱、芦辺町の旅館で会食をしていた。謝罪の文書には「私自身が大人数での懇親会に参加しており、危機意識に欠けたことを深く反省している」とあった。市長や副市長、教育長、議員、市職員幹部らによる大人数の会食の事実を、懇親会から1か月以上経った後に公表し認めた。他報道によれば、減給は懇親会と関連がないとしている。
給与減給の議案は市ホームページで19日に公表され、内容を見た市民は「事業者や商店が受けた影響と比べ、責任が軽すぎる」「先月24日の市職員らの会食でコロナ感染が広がったというが、職員の上司になる市長らが先月18日に懇親会を開いたことが、その後の部下の行動に繋がったのではないか。先月18日の懇親会でコロナが出なかっただけで、感染の危険性は同じ」など厳しい意見が本紙に寄せられた。
また、県は先月14日、「新型コロナウイルス感染拡大に伴う飲食店等利用について」の対応の通知を県職員や県民に発し、その中で「5人以上の集まりは控えること」と記していた。本市で問題視される会食は先月18日と24日に行われ、関係者は県が通知を発した後に参加していた。