2019.8.06「芦辺中校舎建設」工期延長の理由に疑問あり

植村議員「繰越明許の理由は建設用地内に農水菅露出だった」と指摘

遅延理由の変化に「どう理解したらいいのか」と疑問

 

 市議会7月会議開会の先月25日、芦辺中校舎改築と改修工事の請負契約変更の議案審議の中で、植村圭司議員が「3月議会で芦辺中校舎の工期延長による繰越明許費の計上は、建設用地内に農水菅が現れたためとなっていた。しかし、現在に至る遅れの理由は人員不足となっている。なぜか」と質した。3月議会の施政方針では「農水菅が出たため、3か月ほどの工事遅れが生じた」と説明し、その理由から議会は繰越明許の可決をしている。しかし、6月議会以降は「人員不足だった」のみを遅延理由として挙げ、植村議員は「農水菅の件はどうなったのか」と疑問をあらわにした。

 

 芦辺中校舎建設の工期延長理由に、新たな疑問が生じている。6月議会の全員協議会で、白川博一市長と久保田良和教育長は、工期が遅れたことについての謝罪の弁を述べ、遅れが生じたことへの経過説明をしている。久保田教育長は工期遅延について「建設会社の方で、人員不足があったと推測している」と遅延理由を説明した。また、建設会社に対しては、これまで数度にわたる工程会議の場で「指導をしてきた」と述べている。

 遅延理由について植村議員は「教育長は遅延理由を推測と言った。断定しない理由はなぜか」と問うた。後の当紙の調べでも植村議員は「教育長は建設業者に対して、断定ができないことを指導していたと言うのか。不明確な理由について、指導は適切にできるものなのか」と疑問を訴えた。

 また、3月議会の報告では「建設用地内に農水菅が現れ、調査や対策に日数を要し、3か月ほどの遅れが生じた」ことが工期延長による繰越明許の理由だった。それ以降の工期遅延説明では、市教委は農水菅の件には一切触れず、人員不足のみを公式な理由としている。

 このことについても植村議員は「議場で教育長に質問したが、明確な回答ではなかった」と不満をあらわにした。

 先月29日、本紙の電話取材で教育総務課長は「人員不足は当初からあった。しかし、繰越明許もあり農水菅を報告した。議員への説明はしている」と答えた。