2024.3.05老朽化したジェットフォイル更新へ

航路維持のため、九州郵船へ新船建造に向けた質問提出・市航路対策協議会

 

 本市に関する空路や海路の充実、地域経済の振興と住民生活の向上を目的とした、市航路対策協議会(白川博一会長)は先月22日、郷ノ浦庁舎で老朽化と更新時期を迎えているジェットフォイルの今後について協議した。同会は、将来にわたる航路維持のため、九州郵船(竹永健二郎社長)に対し、「ジェットフォイル更新に関する要望書」をまとめ、1項目の質問を同月27日に同社へ提出することを決めた。回答期限を5日とし、回答内容を踏まえ建造費について国や県の補助、対馬市との調整を進めながら同社の負担額などを協議するという。

 

 白川会長は「ジェットフォイルの老朽化についての市民の関心は高い。本市で就航している2隻は建造から30年以上経過している。早急な対応が迫られ、そのため要望することにした」と説明した。要望書は他離島航路事業社5社にも提出し、「賛同を求めたい」とした。

 要望書の質問には「ジェットフォイルの更新に関する同社の方針、更新のための条件等について」を問うとし、5日までに回答を求めた。内容には「本市の将来を見据えた時、ジェットフォイルの利便性を確保することは、本市の振興発展および国境離島の人口減少抑制につながる最も重要な事項の一つである」とした上で、「現在就航しているジェットフォイルは、ヴィーナス1が1991年4月建造の32年、ヴィーナス2が1985年4月建造の38年が経過し、老朽化が進んでいる。今後の運航が維持できるのかということは、市民の不安材料であり本市の懸案事項となっている」とした。

 さらに、「導入当時に比べ建造費が大幅に高騰し、航路事業者の負担のみでジェットフォイルの更新を行うことは困難な状況にあることは理解しているが、更新は事業者が実施主体であり、その決意がなければ前進はない」とし、「市民生活、本市経済の振興発展に関わる最重要課題であるということを認識いただきたい」と要望への理解を求めた。

 市の説明では、現在、全国の離島では18隻のジェットフォイルが就航しているが、そのうち17隻は船齢が約30年を経過している。中には40年以上経過したものが3隻あり、各離島の航路維持問題への懸念が高まっているという。

 例外としては、伊豆七島航路を運航している東京都の東海汽船が2020年、都の補助金などで川崎重工に依頼していた新造船1隻を就航している。この事例から白川会長は「現在、川崎重工には製造ラインがある。建造が可能な今のうちに取り組まねばならない。全国の離島の共通の課題解決に向け、本市が突破口を開いていきたい」と意欲を述べた。委員は「本市では2隻運航している。両船の建造も視野に入れた協議を」と付け加え、白川会長の考えに賛同した。

 主な委員の意見では「ジェットフォイルは建造からおよそ何年持つのか」の問いに対し、白川会長は「一般的に40年を過ぎたら更新時期と言われている。メンテナンスなどの違いもあるが、一つの目安になる」と答えた。「全国的に同船の航路を持つ離島が連携し要望すれば、実現可能ではないか」の問いでは、白川会長は「全国の旅客船の組合があり、九州郵船の竹永社長が会長を務めている」とし、連携の可能性があることを示した。他の意見では「観光面において必要不可欠な船舶だ。早急に進めてもらいたい」「県としても最重要課題の一つだ」などが挙がった。