2022.4.12島内でコロナ再拡大の兆し
3回目ワクチン接種率は3月末で約50㌫、市は迅速な接種を呼び掛け
卒業や進学、転勤などで人の移動が増える時期、島内では新型コロナウイルス感染者数が増加に転じ、再拡大の兆候が見え始めた。県が公表した感染者数は軒並み前週の同曜日を上回り、5日には5人が感染するクラスターが発生。先月30日から5日までに32人の感染が確認された。感染の第6波は従来のオミクロン株が猛威を振るったが、今後到来が予想される第7波は、より感染力が強いとされる同株派生型に置き換わる懸念がある。市は、感染防止と3回目ワクチン接種を進め、市民に再拡大防止に向けた協力を求めている。
本市では先月28日から連日、新型コロナウイルス新規感染者の報告が続いた。5日(以下、県公表日)には小中学生の課外活動でクラスターが発生し、参加者5人の感染が確認された。
先月28日は3人、29日は1人の感染確認があり、30日には4人が確認された。市民は「再拡大の兆候ではないか」と危機感を募らせ「今後のイベントや、学校への影響があるのでは」と不安を口にする
先月31日には7人の感染者が確認され、1日は3人、2日は8人。以降は3日に1人、4日は2人と減少傾向だったが、5日には1日の感染者数では過去最多となる12人の感染者数となった。この時点で市内計299例目。日々の感染者数に増減はあるものの、予断は許されない状況だ。
県内の各市町では日々数人から数十人の感染が続いている。本市の場合、先月17日から25日までの9日間、感染者数0人で推移していたが、26日ごろから増加に転じた。
先月6日、県は「まん延防止等重点措置」の解除に伴い、県内全域に要請していた飲食店への営業時間短縮などを終了し、以降は酒提供も全面的に認めると発表した。新年度を迎えて人の動きも活発だ。九州郵船が運行するフェリーやジェットフォイルは、2月と3月を比較し乗船客数が増加傾向にある。春休みを利用した観光客も増えている。
市は、感染拡大防止のため、昨年12月から国の方針に基づき3回目のワクチン接種を急いでいる。現在、2回目のワクチン接種を約90㌫の市民が完了した。3回目接種率は3月末時点で約50㌫。ファイザー社製ワクチンの接種予約はすべて埋まったが、13日から再び予約を再開する見通しだ。現在はモデルナ社製ワクチンの予約のみになる。
新型コロナの第6波が十分に収束せぬまま新変異株の発生で第7波の到来が懸念される。市中感染を防ぐ意味からも市民には順次、迅速にワクチン接種を受けることが求められている。