2019.11.19本市マイナンバー普及率16・5㌫

来年度からキャッシュレス決済のポイント還元導入など予定するも依然、申請は進まず

 

 2016(平成28)年から始まったマイナンバーカードの本市の交付率が、16・5㌫(9月16日付)だったことが総務省の資料でわかった。全国的にも14㌫と伸び悩み、本県全体では14・6㌫と全国や県の平均値よりは高いものの、伸び悩みの状況であることが露呈した結果となっている。市は「広報いき」などを通じて交付を推進してはいるが、積極的な取得には至っていない。また、近年ではスマートフォンの決済サービス「PayPay(ペイペイ)」などのキャッシュレス化が進む中、政府は来年以降から同カードを活用したポイント還元サービスの消費活性化策も進めている。

 

 今年9月16日に公表された総務省の資料によれば、本市人口2万6827人(平成31年1月1日時点)に対して、マイナンバーカード交付枚数は4422人(令和元年9月16日時点)で、人口に対する交付枚数率は16・5㌫だった。他県内自治体では、長崎市が14・4㌫、平戸市9・8㌫、対馬市14・9㌫、五島市17・3㌫などで、県平均では14・6㌫になる。全国平均の14㌫からすれば、わずかながらも高い交付率になる。

 昨年からキャッシュレス決済サービスの普及が高まり、サービス提供企業による利用者登録の覇権争いが繰り広げられる中、来年度以降からマイナンバーカードと自治体ポイントの組み合わせによるキャッシュレス決済サービスが開始される。

 昨年12月に日本経済新聞社が調べた全国1万人を対象にしたキャッシュレス決済比率の47都道府県ランキングでは、本県は利用比率37・71㌫で全国39位。1位の千葉県48・51㌫との差は大きいが、本市の場合はスーパーや商店街などが積極的に利用端末の導入を進め、県平均よりも利用比率は高い傾向にあり、キャッシュレス化の動きに先進的な印象がある。今年に入りキャッシュレス化はさらに進んでいることから、利用者比率は大きく上昇しているものと思われる。

 来年度以降からマイナンバーカードによるキャッシュレス決済が新たに始まるが、普及率には繋がっていない。現在、本市は広報誌などを通じて取得を推進している。広報いき11月号には、「令和2年度には、マイナンバーカードを活用した消費活性化策が実施されます。同カードを取得しマイキーIDを設定しなければ対象となりません」と告知する。また、2021(令和3)年3月からは、同カードによる健康保険証利用が本格運用される計画もある。そのため、市は「同カード利用により利便性の向上が見込まれるので、早期の取得をお願いしたい」としている。