2021.12.07完売を目指し経済活性化を

 緊急経済対策事業として「市地域振興プレミアム付き商品券」の一次販売が先月26日に終了した。市議会定例会11月会議で市が公表した販売状況は、先月16日時点で販売率約22㌫だった。結果的に計5万8千セットに対し、一次販売率は40・80㌫だった。市民からは「6千円分が5千円となるプレミアム率20㌫は、これまでと比較してあまりお得感がなかった」という声も上がる。

 今回は特定の人が想定数以上の商品券を購入するなどの不平等を回避するため、市は一人2セットまで購入可能な「購入引換券」を全戸に郵送した。しかし、これにも市民から疑問の声が聞かれた。「郵送費などの経費分をプレミアム率に還元すれば、もっとお得感が増したのではないか」という。

 二次販売は身分証明書を持参すれば一人3セットまで買え、代理購入も可能となる。それならば、何のために一次販売で引換券を用意したのか。市は「全市民が購入できるため」と説明する。9月の行政報告で「売れ残った分は一般販売とする」とある。しかし、引換券にかかる経費と労力が無駄に思えてしまうが。

 プレミアム付き商品券の予算は、市議会6月会議の補正予算で説明されている。確認のために議案関係資料を見てみるが、同商品券発行事業費が6千万円、発行にかかる事務費が382万2千円とあり、この時点で引換券や二次販売の説明はない。事業費内訳にも郵送費や引換券作成費の記載はないが、事務費からになる。職員の労力は数字で示しようがないが、数人の職員が郵送準備や引換券確認などの対応に動いたのではないだろうか。

 本市のことに限った訳ではないが、全国の自治体などでは「行政の無駄金遣い」の声が度々上がる。今回の引換券が無駄とは言わないが、もう少し効率の良い方法により、市民への恩恵となるプレミアム率アップなどの見直しができたのではないか。行き当たりばったり感は否めない。

 市はプレミアム付き商品券は「市内経済の活性化のため」と発行の意義を掲げている。多くの市民に購入してもらい、多くの店で使ってもらうことで価値を得る。それが市内経済の活性化につながる。

 いろいろと疑問点は挙げたが、二次販売は6日から販売される。市内活性化のため、協働で完売を目指し有効な利用を。