2022.5.07議員定数の結論は出ず
第4回議会改革特別委員会を開会、改革案は次回以降も審議
議会改革特別委員会(土谷勇二委員長)は25日、4回目の協議を開いた。同委員会は「市民の付託に応え開かれた議会を目指す」をスローガンとして、7人の委員が議論を重ねている。同委員会発足理由の一つにある適正な議員定数の議論は、他議員の聞き取りでは現状維持が多数を占める。しかし、委員会メンバーの考えは賛成3反対3で二分していることから、土谷委員長は「次回も継続して審議する」として今回は結論を見送ることを決めた。
議員定数は次回以降も協議継続
今回の協議では6人の委員のうち(委員長を除く)3人の議員が議員定数削減に賛成を示したことから、委員会内の考えが二分していることが分かった。2月15日に開会した2回目の委員会では賛成3・反対2・無回答1だった。
先月28日、3回目の委員会では総務文教厚生常任委員会と産業建設常任委員会で各議員への聞き取り結果を公表した。議長と無回答を除く議員12人の考えは、定数削減賛成は3人、現状維持は9人。現在の段階では、定数16人維持の考えが多数を占めている。
今回の委員会では植村圭司委員が「議員定数1人削減を提案する。これまでの議会では定数16人から1人欠員で15人の時があったが、問題なく運営ができた。本市の人口減少にも対応するべき」と考えを述べた。武原由里子委員も「議員15人体制の実績がある」と1人削減案に同意した。森俊介委員は「4人削減でも良いとさえ思う」との考えを示した。
削減の意見に対し、委員から現状維持の意見はなかった。土谷委員長は「人口が2万人を切った段階で考えていいのではないか。仮に定数15人の時に、欠員1人が出た場合14人になる。結論は次回以降にする」として議論の継続を提案した。議員報酬は、これまで通り報酬審査委員会に一任することを確認した。
約15年ぶりに会派制導入を協議
市議会の会派制導入案は、2007年に開いた議会改革委員会でも議論され、当時の委員会は会派制導入を結論とした。しかし現在まで実現はなく、今回は約15年ぶりの協議になった。
土谷委員長は「過去の結論を生かすか、今回の協議で結論を廃止にするかを決めねばならない」として意見を求めた。
森委員は「多数派の会派が議会採決に影響する」と述べた。鵜瀬和博委員は「県下では会派制が主流。行政への視点が増え、代表質問の機会が増える。さらに執行部の監視や議会機能の向上にもなる」と会派に賛成の考えを述べた。
土谷委員長は「他市の事例を参考にしながら、会派制のメリットとデメリットを検討する」と意見をまとめた。
政務活動費導入の必要性を協議
議員の政策調査研究など活動のための政務活動費案も協議された。
森委員は「現在も議員報酬の中から各議員は活動している。このままでいいのでは」と不要の考えを示した。対して中原正博委員は「島外出張の勉強会など、現報酬額では厳しい。必要だ」とした。植村委員も「議員各自の状況や事情もあると思う。必要ではないか」と同意した。
赤木貴尚委員は「議員活動に使うことであっても議員によっては必要不要の両論がある。全議員の意見を求めたい。市民には情報開示をする」とした。鵜瀬委員は「支給方法なども議論すべき」とし、武原委員は「議員活動は、動けば動く分だけ経費はかかる。各議員が責任を持って活動し報告を」と述べた。
土谷委員長は「導入の場合は議員活動に生かすこと、明細の提出義務の徹底などが必要」とし、今後も継続協議とした。