2023.1.24新型コロナ、再び猛威ふるう

療養状況はフェーズ4、病床使用率に危機感

 

 県内および市内で新型コロナ感染症第8波が猛威を震い始めた。本市では連日、感染者の報告が上がり、市が毎週木曜日に公表する一週間の感染者状況では、週あたり約150人もの感染者確認が発表されている。市内医療機関や高齢者施設では、クラスター(感染者集団)の報告が相次ぎ、予断を許さない。一部では「新型コロナは風邪と変わりがない。ワクチン接種で重篤化を防げる」というが、高齢者にとっては命に関わる自体も起こりうる。高齢者が多い本市では、感染を広げない対策が必要とされる。

 

 昨年11月末から12月中旬にかけて、感染者の年齢別推移は主に10代から10歳未満に集中していたが、12月下旬ごろから徐々に60歳以上の高齢者に広がり始めた。現在では全世代に広がりを見せている。高齢化率が高い本市では、感染への警戒感が高まった

 クラスターも、市内病院や高齢者施設などで発生が相次いでいる。県の公表では、先月31日に市内高齢者施設で職員3人、利用者9人の感染が確認され、その後新たな感染者が確認されたことから、7日の段階で職員計11人、利用者計15人となった。1日には市内医療機関で職員10人、患者14人の感染が確認。同医療機関では感染拡大を防止するため、病棟の面会を制限するなどで対応した。

 市が毎週木曜日に公表している感染発生状況では、先月5日から11日までの一週間で129人の感染者となり、同月12日から18日までが144人、同月19日から25日までが137人、同月26日から今月1日までが249人、2日から8日までが286人と増加傾向にある。県が公表している医療状況では、市内の病床確保数22床に対して一時は利用率約80㌫を超え、病床ひっ迫の危機感が増した。15日現在は9床利用まで落ち着いた。しかし、「県病床確保計画」で県内5地区の感染状況を0から4の5段階で表すフェーズで、本市は最も高いフェーズ4の段階となり、予断は許さない。

 市は4日、白川博一市長が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。白川市長は年末年始の休暇中だった2日に発熱したため、3日に検査を受け、陽性が確認された。症状は軽かったことから自宅でのリモートワークで業務にあたり、10日に通常業務に復帰した。