2018.6.19入札指名外しで白川市長ら不起訴に
入札指名外しで白川市長ら不起訴に
地検は「起訴に至るまでの証拠が不十分」を理由
平成28年4月の市長選で、相手陣営を応援したとして入札指名外しの措置を受けた市内業者が、同年12月に長崎地方検察庁に白川博一市長を告訴した事案は、本紙の調べで7日に「不起訴」が確定したことがわかった。処分は1日付。地検によれば「起訴するに足る証拠がなかった」としている。
平成28年4月の市長選では白川市長と他2候補者の三つ巴の選挙戦が繰り広げられた。結果は白川市長が他候補者を下し3選目を果たした。しかし選挙戦後の約半月後に告示された市道建設工事4件の入札が突然中止になり、同年5月に中原副市長が委員長を務める入札指名審査委員会で、対立候補を支援していた市内の業者に対して指名外しをした。
このことから同年7月にこの業者は建設業の廃業届を県と市に提出し、事実上の廃業となった。その後、同年12月に長崎地検に対して白川市長と中原副市長を公務員職権乱用の疑いで刑事告訴していた。
今回の不起訴について、現在(12日時点)までに白川市長と中原副市長からの公式コメントはない。
今回の不起訴を受けて、告訴した業者の元社長は「今回の判断は残念でならない。しかし指名外しは民主主義の根幹に関わる問題。今後の事は弁護士らと相談して進めている」と話した。