2023.9.26いきっこ留学の制度の検証、27日より開始
いきっこ留学、来年2月までに3回開催の予定、同制度の改善など状況を検証
市議会9月会議の一般質問で植村圭司議員は、市の留学制度に関する質問を山口千樹教育長に投げかけた。植村議員は「県の留学制度の改善に関する結論が3日に終了した。その結論を受けて、いきっこ留学制度を検討するスケジュールは決まったのか。どういう考えで同制度に向かい合い、改善検討を推進していくのかを問いたい」と質問した。山口教育長は「留学生の命や健康、里親や保護者への支援が十分なのか、制度が機能しているかなどを検証する」と答え、さらに「同制度の責任者は私になる」と決意を見せた。
3月に起きた離島留学生の死亡事案を受け、県は4月から9月に離島留学制度の課題と対策、具体的な取り組みについて協議を行う検討委員会を3回開催した。県は生徒や里親の悩みやSOSをキャッチし、救済する組織体制の構築が急務として示した改善案は「①生徒や里親に対するサポート体制の強化②生徒の受け入れ体制の見直し③生徒に対する地域全体での見守り」だった。
検討委員会による死亡事案の調査と検証の方法は、里親や実親、一部の留学生への聞き取りなど。県は、その内容より結論を導き出していることから、当初考えられていた第3者機関による検証とはほど遠い形で終えた。今後、県が示した結論を受け、市はいきっこ留学の検討を27日より始める。
植村議員は市議会9月会議の13日、一般質問でいきっこ留学制度について市に質問した。市は、運営委員会を来年2月までに3回開催する考えを公表した。
植村議員は「今後のスケジュールはどうなっているのか。どういう方法で改善検討を推進するのか」と問い、山口教育長は「第1回目を27日に開催する。その後、来年度に入学してくる留学生の受入れについて審査する第2回の会議を12月、改善策が本当に機能しているのかという視点での検証を来年2月に行う」と説明した。さらに、「その後も制度は常に検討し、見直しをしていく必要がある」と付け加えた。
来年2月までの運営委員会の委員は、同制度検討部会の委員が引き続き受け持つことで決まった。主な委員は市地域協議会、市民生委員児童委員協議会連合会などの地域団体、市教育委員会やいきっこ留学生受入校代表の郷ノ浦中など、いきっこ留学制度の関係者ら13人、一般公募による市民2人、里親2人の計17人の予定。
山口教育長は「県の検討委員会では検討していなかった内容も協議する。例えば、一つの里親あたりの留学生数の目安を作る」とした。「同制度の責任者は誰か」の質問では、「制度に関する決済は市長だが、この案件に関しては前教育長も全面に立って教育委員会をリードしてきたことは今も同じ。私が責任者として理解願いたい」と返答した。
その後、同制度の目標達成や支援などを協議するため、同制度運営委員会は、新たに専門家や公募を含めた12人の委員で協議する考えを示した。