2024.1.24【次期市長選】3人の予定者、政策を語る
湯本きばろう会、次期市長選出馬予定者を招き政策発表会開く
4月14日投開票日の次期市長選に向けた候補予定者の思いや政策などの声を聞こうと湯本きばろう会(品川直毅会長)は15日、市勝本支所湯本事務所の大会議室で「政策発表会」を開催、地元住民ら約90人が耳を傾けた。現在、次期市長選への出馬表明をした篠原一生さん(46)、出口威智郎さん(48)に加え、出馬の意向を示す坂本和久さん(59)の3人の候補予定者が登壇者として顔をそろえた。各登壇者は「これからの壱岐のために」との共通の考えを持って、自身が思い描く政策を熱く語った。
湯本きばろう会は、次期市長選などを含めた今後の壱岐を考えていく上で政策を知る必要を感じ、政策発表会を企画した。同会は「出馬予定者の考えや思い、人となりを知りたいと地域住民の声を受けた。現在、わかる範囲の中での予定者を招き、声を聞くことは今後の壱岐を考える上でも重要」と、開催の目的を述べた。登壇者3人は、1人あたり持ち時間10分で、自身の政策や思いを語った。
篠原さんは、地域の特徴を活かした経済の再活性化として「郷ノ浦街部の再開発や、芦辺を中心とした空き家リフォーム推進、勝本浦埋立地を活用した海の駅整備、石田を中心とした宿泊施設の魅力向上などが経済復活の起爆剤」だという。さらに、農漁業など一次産業の活性化や商工業、観光業の活性、市民対話会の実施などの考えを述べた。「壱岐の元気を取り戻し、日本一の島に」を掲げ、政策に取り組む姿勢を見せた。
出口さんは、自身が目指す10の施策を示し、「本市を含めた地方共通の課題は人口減少問題。そのため、給食費を完全無料化」「お年寄りが元気でいられるよう、高齢者の島内限定宿泊助成券や島内周遊観光バス割引券を発行」「漁業振興のため、藻場の再生や栽培漁業センターの活動支援、燃油補助の継続」「交流人口拡大に向けたPRの場としての市福岡事務所の復活」「ふるさと納税寄付額20億円にチャレンジ」など主な5項目を語った。「人口減少問題に向き合うこと。人の動きや交流が市民の幸せにつながる」として「島で暮らすみんなのための政策を実現したい」と意気込みを語った。
坂本さんは、「他の2予定者のように表明会見を開いておらず、政策も途中段階で間に合わず申し訳ない」と前置きをした上で、「過去の選挙にも出馬し、多くの人の助けや声、そして学びがあった。仕事の関係で島を離れる時もあったが、壱岐への強い思いは幼少のころから変わらない」と熱く語った。自身が手がける事業は本市の活性化にもつながると確信し、「韓国とのエコツーリズム、いわゆる海洋プラスチックゴミ問題を通じて、韓国政府の関係者とのパイプができた。環境に優しいバイオマス燃料や食料などに利用できる植物ソルガムの栽培などを芦辺町で行っている。これらは本市の経済活性にプラスになる」という。「まずは壱岐の自立化だ」と熱く語った。
来場者との質疑応答では「市民の声を聞くというが、どのように聞くのか」などの質問があり、篠原さんは「市民対話会の充実でよりリアルな声を聞く」、出口さんは「現場に出向き、直接声を聞き、施策に反映させる」、坂本さんは「市長直結の目安箱を置く。市長室をオープンにする」など回答した。