2020.8.25「花火玉に願いや夢乗せて」壱岐島ふるさと花火で2500発打ち上げ

 市内での催しが新型コロナウイルス感染防止で中止となる中、壱岐島ふるさと花火2020(同実行委員会主催・日髙大輔会長)が13日、郷ノ浦町の青い海と緑の広場を観覧会場として開催された。午後8時から約40分間、弁天崎公園から盛大に打ち上がり、壱岐史上最多の2500発の花火を約2000人が楽しんだ。

 地元有志が新型コロナで亡くなった人たちへの鎮魂と疫病退散、島の経済復興の祈りを込め、お盆休みに外出などを控えた人に楽しみを提供しようと開き、今回で3回目。大会趣旨に賛同した事業者など311件約276万円の協賛金が集まった。

 今年は初の試みとして、花火玉に願いや夢を込めて打ち上げる「メッセージ花火」を企画した。インターネット上で資金を募るクラウドファンディングを通じて全国から運営資金とともにメッセージを募集。寄せられた「無病息災」「笑顔あふれる世界へ」のほか、郷ノ浦中3年生徒らの「高校合格」など、誰かに伝えたい想いや言葉、願い事を記したメッセージカードを貼って夜空に打ち上げた。

 会場では感染防止対策として、マスク着用の義務、受付での体温チェックや手指消毒の実施を徹底したほか、観覧者同士の間隔を保つ「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」を放送で呼び掛けた。

 郷ノ浦町から訪れた市民は「今年は各イベントが中止となっていたため、ようやく夏の風物詩を味わえた」と満足げに語った。