2024.11.11「21世紀枠」で壱岐高、県推薦校に
九州大会から帰島した壱岐高野球部は先月31日、第155回九州地区高等学校野球県大会に2位で通過、大分県で開催の九州大会で準々決勝まで勝ち進んだ成果を、全校生徒を前に報告した。さらに5日、春の選抜甲子園の21世紀枠で県推薦校に選ばれ、春の選抜甲子園出場への期待が高まった。
先月31日には、壱岐高野球部が九州大会ベスト8の成果を報告
県高等学校野球連盟は5日、壱岐高(桑原鉄次校長)の野球部が第97回選抜高校野球大会の21世紀枠県推薦校に選ばれたことを発表した。先般、大分県で開催した九州大会で、離島地区・小人数という困難を抱えながらも、ベスト8に進出したことが推薦理由だ。今後は、12月6日に九地区(9校)候補校発表、来年1月24日の選考委員会で全国から2校の出場が決まる。
県大会では強豪の創成館、準決勝で大崎を零封し、実力を見せつけた。決勝戦では海星に破れるも、県大会の勢いを保ったまま、九州大会に乗り込んだ。
九州大会初戦は、専大熊本(熊本県)を相手に6対3で初戦を突破。準々決勝ではエナジックスポーツ(沖縄県)に2対9で敗退した。同校野球部は、本県の離島で初の九州大会出場ということもあり、注目のチームとして話題を集めた。
報告会で浦上脩吾主将(2年)は「私たち野球部は先月26日から行われた九州大会に出場し、準々決勝敗退という結果に終わった。しかし、自分たちにとっては経験できないことができた。この経験を生かしてこれからも練習に励み、個人個人のレベルアップを目標にし、次の大会を目指す」と報告した。
桑原校長は「厳しい戦いの準々決勝で、最後まで試合を投げずに、強く戦い続けるその姿が本当にすばらしかった。君たちのがんばりに勇気をもらい、元気をもらい、みんなで声を合わせて応援してきた。君たちの今回のがんばりは多くの人に夢、希望、そして元気を与えた」と祝福した。
今後について「県大会では優勝ではなかったことで、優勝した海星を追う立場にある。一方で今大会の成績は、各校から目標にされる立場でもある。追う立場でありながら追われる立場だ。君たちは注目を浴びる立場にいる。今後も練習に励み、甲子園への夢を果たせるようにがんばってもらいたい」と言葉を送った。
来年1月には、春の選抜甲子園出場の権利を得る「21世紀枠」が決まる。21世紀枠は、出場校32枠のうち2枠を占める。2001年の第73回大会で導入され、部員不足や自然災害といった困難の克服、地域への貢献などが評価され、「ハンデを乗り越えて奮闘した学校」に甲子園への切符が与えられる制度だ。壱岐高の甲子園出場が決まれば、県内離島初の快挙となる。