2018.6.04NHKで放送、離島初の開催「第59回 外国人による日本語弁論大会」
NHKで放送、離島初の開催
「第59回 外国人による日本語弁論大会」
(一財)国際教育振興会などが主催する「第59回外国人による日本語弁論大会」が先月26日、壱岐の島ホールで開催され、シリア出身のハラ・ハティーブさんが最高賞に当たる外務大臣賞を受賞した。本市からは、こころ医療福祉専門学校壱岐校で学ぶガルブサ・ハルカ・バハドゥルさん(ネパール)と、石田中で外国語指導助手を務めるレイチェル・エリザベス・ブレインさん(アメリカ)の2人が出場。大会には27カ国・105人の応募があり、予選審査を経て11カ国・12人が出場した。
同弁論大会は昭和35年に第一回大会が開催され、平成10年からは日本の各都市で開催され、離島での開催は今回が初となった。各6分以内の制限の中で、自由なテーマでスピーチを行う。弁論内容はもとより、表現力や聞きやすさなども審査対象となる。また皇室の高円宮妃殿下も来賓で来島した。
外務大臣賞を受賞したハラ・ハティーブさんの「船は風に流される」は、自国の内戦をテーマにしたもの。「母国には夢の作り方さえわからない子ども達がいる。人間はただの数字ではない。命は重い。嵐はきっと収まる。その時は自由に大海原に向かって漕ぎ出そう」と訴えた。
文部科学大臣賞はウクライナ出身のカテリーナ・ノヴィツカさん、主催団体賞はドイツ出身のヤン・ヘンドリク・グリガトさん、会場審査員賞は本市から出場のレイチェルさんが、壱岐に来てからの経験や感じたことをテーマにした「人生には意味がある」で受賞した。
迫田久美子審査員長は「ことわざや問いかけ、音楽などを織り交ぜ聞く人を惹きつけるスピーチだった。メッセージ性もあり全体の構成と流れもある。心に届くスピーチだったか、日々の気付きを表現することも心がけてほしい」と総評した。
大会の模様は、23日(土)午後3時よりNHKのEテレで全国放送され、NHKワールドプレミアムで海外でも放送する。