2025.3.25議員定数削減案、今回も否決
議員発議による議員定数の採決は賛成7反対8で否決、定数16は変わらず
市議会2月会議の14日、松本順子議員の発議から議論が始まった議員定数削減は、反対多数で否決した。10日にあった総務文教厚生常任委員会での議員全員出席による連合審査会の意見をもとに、同委員会は可決と判断したが、本会議では委員会判断をくつがえす結果となった。議員定数削減案は、2021年の議員発議を否決、2022年の議会改革特別委員会の協議でも現状維持を決めている。この4年間で3度目の審議となった同案は今回も変わることはなく、8月に予定の次期市議選はこれまで通り16人の定数となる。
議長を除く議員15人の判断は、議員定数削減に賛成は松本順子、樋口伊久麿、音嶋正吾、植村圭司、山川忠久、武原由里子、赤木貴尚議員の7人。反対は山内豊、中原正博、豊坂敏文、中田恭一、市山繁、山口欽秀、清水修、土谷勇二議員の8人。
賛成の主張として、植村議員は「4年前にも削減を主張した。今は当時よりもより人口減少が進んでいる。市民が選んだ14人であれば議会は大丈夫だ」。
音嶋議員は「市議会は委員会付託し、削減と判断した。民主主義の重大な決意だ。これを無視するような議会であれば議会の機能はない」。
赤木議員は「削減はメリットとデメリットがある。本来なら慎重に議論し、決定すべきこと。しかし、人口減少により市民に理解を願わねばならない施策も起こる。議会のあり方を見直す第一歩だ」。
反対の山口議員は「削減は市民の声を閉ざすことになる。市民からは議員定数を減らせとの声が多く、我々は謙虚に反省して声を聞かなければならない。市民の声や願いを汲み上げ反映させる、執行部を監視・チェックする機能、削減はこの機能を低下させる。議会審議が低下する。このことは市民にとってもマイナスでしかない」。
土谷議員は「2年前の議会改革委員会で現状維持と判断した。市議選前のこの時期の提案は、市民への周知や議論の時間が少ない。また、議員が減れば民意が生かされない。少数精鋭が議会の向上とは思わない」。
過去の定数削減案も否決
議員定数の議論は、2021年の市議会6月会議でもあった。植村議員は「定数16人を14人に」と発議している。発議理由には「年平均約440人の人口減少がある。議員の仕事も市民の税金によって成り立っている。市民との痛み分けではないが、議会改革も考えねばならない」と述べている。しかし、同会議は賛成5反対10で否決された。
同年の市議会12月会議で、森俊介元議員は議員定数などを協議する「議会改革特別委員会」の発足を発議。2022年1月に土谷議員を委員長に同委員会を発足し12回に及ぶ会議を開いた。同年12月、各議員の意見や議会機能などをまとめ「定数はこれまで通り。変更は行わない」と判断し議会へ報告。すべての協議を終えた。