2026.2.02衆院選、知事選、混迷極めるダブル選挙

県知事選挙が22日告示、衆議院議員選挙が27日公示、ともに来月8日投開票となり、県下ではダブル選挙に向けた動きが活発になってきた。知事選では自民党の保守分裂により自主投票が呼びかけられ、衆院選では立憲民主党と公明党が手を組み新党を立ち上げた。これにより、これまで公明党の票に期待していた自民党も苦しい選挙戦になりそうだ。混迷の選挙を迎える今、本市の動向を探った。

 

本市の動向を探る

 

 県知事選は、無所属で元副知事の新人、平田研氏(58)と共産党県常任委員で共産推薦の新人、筒井涼介氏(32)、4年間の任期を終え再選を目指す現職の大石賢吾氏(43)が立候補を届け出た。自民党本部の公認は見送られたものの、県連は平田氏を推薦する一方、県医師連盟や農政連盟など自民の支持団体が大石氏を推すという真っ二つに割れた保守分裂の選挙になりそうだ。

 同党の山本啓介参院議員は16日、大石氏を支援する意向を自身のSNSなどで明らかにした。「多くの自民党支持団体が推薦している。4年間の実績を評価している」などと述べた。

 篠原一生市長は、公式に候補者の支援を表明していない。

 

衆院選、県知事選ともに三つどもえの構図

 本市が含まれる衆議院議員選挙長崎2区は、立憲民主党公認候補として出馬予定だった山田勝彦氏(46)が、公明党とともに結党した「中道改革連合」の候補として臨むことを明らかにした。自民は、加藤竜祥氏(45)が出馬を表明し、現職同士がともに3期目を目指す。参政党は新人の高木聡子氏(44)が出馬を表明。3人の候補者が立候補する。

 県知事選は保守分裂の中、自民党県連、国民民主・立憲民主の両党県連は平田氏を推薦、自民党の一部の県議や、県医師連盟、県建設業協会などの有力支持団体は大石氏を支持している。先に述べたように、本市出身の山本参議は大石氏を支持。この流れの中、自民党壱岐支部はどのような判断を下すのだろうか。同支部の中原康壽支部長の話では「党本部はどの候補者にも公認は出していない。支部で話し合ったうえで、各自の判断で自主投票することにしている」という。

 衆院選はとにかく複雑かつ政策が見えにくい形相となっている。高市早苗首相の支持率は、若い世代を中心に約70㌫から80㌫と高い水準にある。一方で自民党の支持率は大きくかけ離れ、1月現在の世論調査によると、自民党の支持率は30㌫前後の推移だ。議席を得る目的のための「大義なき解散」の声もある。

 立憲と公明は、22日に結成された新しい政党「中道」で、両党の政策のすり合わせに疑問が残る。例えば、原発政策では、立憲は原発ゼロ、公明は再稼働容認。安保法制では、立憲は違法とし公明は推進。両党の主張に開きがあったが、公明寄りの政策で合意に達した印象がある。比例では、公明党出身の候補者を比例上位に据える方向で調整が進んでいる。立憲出身の候補者にとっては比例復活が厳しい状況にある。

 参政党は、新人候補者を公認候補に擁立し前職2人に挑む。これにより、自民と参政で保守層の支持を巡る票の争奪が予想される。中道は創価学会やリベラル層の票を集めるなど、三つどもえの構図となっている。

 

各党の思惑を聞く

 自民党壱岐支部の中原支部長は「本市での加藤氏の知名度はだいぶ上がってはきた。これまでの選挙では公明党の協力があったが今回は難しい。危機感はこれまで以上の状況。気が抜けない選挙になる」。

 市議会で会派公明の清水修市議は「本市の場合も、これまでの報道にあるように小選挙区は前立憲の山田勝彦氏、比例は中道にすると方針をまとめている」。

 山田勝彦事務所壱岐支部の植村郁子さんは「これまでと同様に厳しい選挙であることは変わりない。新たな党になったが、小選挙区で勝てるようがんばりたい」。

 参政党の松本順子市議は「まずは候補者の知名度を上げていくこと。急な選挙になり準備を整えなければならない。保守層を取り込む」。

 市議会で会派共産党の山口欽秀市議は「市内の知名度はこれからの課題。所得減と経済苦に陥っている市内各産業の支えなど、期待を寄せる声も多い」。

 それぞれの思惑がある今回のダブル選挙。混迷の行方はどうなるのか。来月8日の投開票日を待ちたい。