2020.2.11発想の転換、壱岐焼酎で創作料理

高校生が考えたアイデアで島の活性化

 

 壱岐の島ホールで2日、「壱岐焼酎を食べたい」の発想から、市内高校生らが特産品を料理に取り入れPRにつなげようとオリジナルレシピを募集した「壱岐焼酎料理レシピコンテスト」があった。最優秀賞に畑津美都子さん(48)が考案した「焼酎まんじゅう」が輝いた。

 

 壱岐みらい創りサイト、壱岐焼酎アイディアコンテスト実行委員会の主催。高校生らは昨年8月1~4日、壱岐の問題点や課題に対して高校生のアイデアを活かす壱岐なみらい創りプロジェクト主催の「イノベーションサマープログラム」に参加。壱岐焼酎の未来について話し合う中で、同案があがった。

 同実行委員会を立ち上げ、老若男女がおいしく焼酎を食べるをコンセプトに「我が家に伝わるおばあちゃんの味」「新しくこんな感じで創作したらいけそう」など、日頃のアイデアを盛り込んだ様々なレシピを同年11月から募集。篠﨑清吾委員長(壱岐高2年)は、「焼酎は飲むだけではなく、アイデア次第で食べられる」と話した。

 22点の応募があり、書類審査を通過した4人がこの日のコンテストに出場。実際に料理した5点を審査委員が試食した。他の料理4点は▽ブリの焼酎しゃぶしゃぶ(畑津美都子さん)▽豚の角煮(下條凌輝さん・17)▽黒糖焼酎のべだご(加藤寿子さん・65)▽焼酎玉ねぎのたれ(山本小百合さん・18)。

 審査委員は、委員長のビューホテル壱岐の吉田繁氏を始め、壱岐ステラコート太安閣の高尾充氏、壱岐の華の長田浩義氏、民宿宝来荘の堺常道氏、チリトリ自由食堂の小野富美子氏の5人。「テーマに沿っているか、郷土料理としてどうか、壱岐焼酎が食べ物として広がるか」など7つの基準から審査して各賞を決定した。

 審査委員は「壱岐焼酎のレシピ料理は壱岐の発展につながる」と期待を述べ、「壱岐焼酎の現状や課題が伝わった。高校生の発想で、焼酎は飲むだけではなく料理に使えるというアイデアに感銘を受けた。店の料理のアレンジにも応用していく。今後も追求してもらいたい」と評価。吉田審査委員長は「壱岐焼酎は本市を代表する産業のひとつ。PRにつながり、今後のアレンジの期待もある。コンテストは今後も続けてもらいたい」と総評した。

 畑津さんは「普段から家にあるもので作ってみようと思った。誰でも作れて、それが発展していくレシピであれば嬉しい。焼酎は身近にあるもの。幅広く使っていきたい」とし、商品化への考えに「もしも声がけがあれば喜んで協力したい」と喜びを語った。