2024.12.23壱岐高野球部が九州地区推薦に

春のセンバツ21世紀枠候補、全国から選ばれた9校入り

 来年春の第97回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)の21世紀枠の候補9校が13日発表され、壱岐高野球部が九州地区推薦校に選ばれた。16日には、同高の校長室で表彰式が行われ、浦上脩吾主将(2年)が県高等学校野球連盟の大川周一会長から表彰の盾を受け取った。

 

 都道府県の秋季大会でベスト16以上など上位の成績で、困難な環境の克服などの基準に沿って選考される。同高は先月に県代表となり、今回全国46校から9校の候補に入った。

 県高野連による選考理由には、進学実績とともに1回の遠征に約30万円かかるなどの経済的負担や離島勤務のため指導者が頻繁に代わる困難を乗り越えての大会成績などが評価された。

 大川会長は「君たちのがんばりは、島の人にとって光であり、多くの離島がある本県にとっても希望である。ぜひ最終2校に選ばれるよう祈っている。来るべき時に備えて平常心で練習を積んでほしい」と話した。

 発表当日の練習前には、坂本徹監督が25人の部員全員に向けて9校入りを報告。

 「やるべきことは何も変わらない。地に足を付けて夏の大会で勝てることを目指す。一方で21世紀枠に入れば、今後は甲子園で勝つという目標に変えなければならない。一日も無駄にしないようがんばっていこう」と声をかけると、部員たちは大きな返事で応えた。

 実は、授業が終わってすぐにパソコンで検索し、声を上げて喜んだという浦上主将は「夢だった甲子園に一歩近づけたのでとてもうれしい。出場できるとしたら、まずは1勝を目指してがんばる。いつも支えてくれる島民のみなさんに野球の結果で恩返ししたい」と話した。

 21世紀枠で出場する2校は、来年1月24日の選考会で決まる。それまで落ち着かない日々が続きそうだが、監督も部員もチームの最終目標は来年の夏の甲子園出場と動じぬ姿勢を見せている。今回の結果に関わらず、九州大会で課題となったバッティングや守備力の増強などに取り組むという。