2025.7.08いきっこ留学制度の状況を報告
留学生活のため新たな取り組みを確認
市教育委員会(山口千樹教育長・以下、市教委)は先月23日、市内の小中学生を対象にした離島留学制度を検証する「市いきっこ留学制度運営委員会」(長岡信一委員長)と「市いきっこ留学実施協議会」(竹原香代里会長)の令和7年度第1回の合同会議を壱岐島開発総合センターで開き、市いきっこ留学生の募集状況や留学生の生活実態調査などを報告した。
2023年3月、県の離島留学制度を利用し壱岐高に在席していた男子生徒(当時17歳)が行方不明となり死亡した事案を受け、同制度の円滑な運営とより良い制度を構築するために同制度運営委員会と実施協議会を設置した。学識者、各種団体の代表者、市民公募、しま親などを交えた13人で構成した同制度運営委員会と、市PTA連合会や児童委員、市職員など実施協議会の6人が委員に顔を連ねた。
令和7年度の留学生は、しま親留学12人、孫戻し留学2人、親子留学7人を受け入れている。
令和6年度に開いた運営委員会の意見で、「留学希望者の考えなどをより深く聞けるように」との考えから、これまでの留学希望者と保護者が同席の面談から、留学希望者の個別面接を導入することを決めた。
留学生の生活実態調査では、タブレットを活用してアンケートに答えるシステムを導入した。留学生の回答は即時、事務局で確認することができ、回答結果をまとめる作業の効率化が図られた。同時に、記入のしやすさなどの改善にもつながった。
長岡委員長は「令和6年度は2人のコーディネーターを配置し、同制度の円滑化が図られた。その後も、留学生活の充実化に向けた改善を続け、軌道に乗ってきている。ただ、改革の成果はすぐに現れるものではなく、改善策を検討し、さらに改善を加えていくことで持続可能となる。同委員会や協議会は、その役割を担う」と述べた。
竹原会長は「留学制度は、新たな挑戦をしたい、今の自分を変えたい、成長したいと思う子どもたちを応援する場所。みなで協力し合い、支えていくことが役目」とし、同制度充実への考えを述べた。