2024.5.21「へき地保育所」存続と住民説明求む動き

柳田、志原保育所の存続を求める署名活動始まる

 

 今年度末で閉所が決まった柳田、志原保育所の存続を求めるため市民団体「へき地保育所の存続を望む会」(頴川、田中共同代表)は、「へき地保育所の存続」「市民の声を聞き、説明会開催」を求める署名活動を始めた。同会は「市は、認定こども園の計画がなくなったにも関わらず議論の場を設けず、市民の声に耳を傾けていない」とし、「一方的な閉所は許されない」と憤りを見せている。署名活動は年度内まで継続していくという。

 

 今年度末で閉所が決まった柳田、志原保育所の存続を求めるため3月上旬、市民団体「へき地保育所の存続を望む会」を立ち上げ、「へき地保育所(柳田保育所・志原保育所)の閉所に反対する署名」を同月末から開始した。

 同会は、市に対し「認定こども園の計画がなくなったにも関わらず、へき地保育所の閉所の議論もされず、進んでいくのは市民の声に耳を傾けているとは言えない。へき地保育所にはまだ在園児がおり、一方的な閉所は許されない」との考えを示している。

 市に対しての要望は「へき地保育所の存続を求める」「今後、へき地保育所にかかる市民の声を丁寧に聞くとともに、必要に応じて説明会を開催することを求める」の2事項。賛同した市民からの署名を求め、20日までに集めた署名数をもとに市議会へ請願書を提出し、市議会6月会議で審議を求める考え。以降も、今年度末まで署名活動を継続する方針だ。

 市民団体の共同代表は「以前の認定こども園建設計画に伴う、へき地保育所の閉所についての説明会で、市の担当課は明確な説明をしなかった。保護者から閉所延期などを求める要望にも『もう決まっている』と突き返した。当初の説明では、同園ができるから、へき地保育所を閉所すると言っていたが、建設計画が消えた今、再度検討すべきではなかったのか」と市の方針に異を唱えている。

 今後、同会の方針では「市議会6月会議に請願するため、集まった署名を市議会に提出するが、受け入れられなかった場合は再び請願を提出する」とし、今後も集めた署名をもとに、市に対して民意を伝えていくようだ。

 一方、市いきいろ子ども未来課の担当者は「署名の内容がわからず、今のところは何とも言えないが、へき地保育所閉所の方針に変わりはない。保護者や住民への説明は、今後も行なっていく考えはある」と示し、双方の考えや方針に違いがあることがわかった。