2018.7.03町を蘇らせる策を考えよう
町を蘇らせる策を考えよう
市議会6月会議の一般質問で、山内豊議員が郷ノ浦町の活性のために、郷ノ浦港から商店街や周辺スポットへの人の流れを作る策を提案した。
子供の頃から郷ノ浦町で過ごした筆者としては、現在の衰退して人が少ない寂れた感じはいたたまれない。振り返ると約40年前の交通ビル前は、夕方の帰宅時間になると多くの高校生らがバスを待ち、バス停前の本屋には人だかりができていた。
一般質問では「人の流れが活性する」と言う考えと、「魅力ある町にこそ人の流れができる」との考えがぶつかるが、鶏が先か卵が先かの話で、どちらの考えも正解と思いながら聞いた。大切なことは、この意志のもとで、何とかして活性せねばならない議論を展開して、そこからの行動だ。
そこで一つ当紙からも提案したい。筆者は時間がある時は九州各地の山登りや、町並み散策を趣味としている。そのなかの一つに「オルレ」というものがある。自然散策と史跡巡りなどを組み合わせた韓国の済州島発祥のトレッキングで、目印を頼りにコースを自分のペースで歩くもの。
全国には多くのオルレコースが誕生している。九州には21コースがあり、県内では平戸コースと南島原コースがある。それぞれ約10㌔のコースで構成され、史跡や神社、観光地を歩きながら巡る。平戸コースは平戸港からスタートし、教会などの西洋建築と自然を楽しみ、頂上で絶景が楽しめる川内峠まで登る。大草原の川内峠は壱岐で言うところの岳の辻だ。その後も平戸の街並みを満喫しながら平戸港へゴールする。
南島原コースは、コース途中の住民の好意で提供された住居一室が休憩所として使われていた。
郷ノ浦ならば、港から街並みを歩き岳の辻に登って港に戻るコース整備ができそうだ。その間には神社や自然、壱岐ならではの街並みと見所も多い。また自然のままを歩くのでコース整備予算も少くて済む。
オルレ愛好者は各コースを制覇するため全国各地を巡る。一つの提案として述べたが、何らかの策と行動をせねば町の活性化は達成できない。知恵を絞ろう。(大野英治)