2026.2.17早期の信頼関係構築が急務だ
8日に投開票された県知事選と衆院選を終え、新たな体制で県政と国政が動き出した。知事選の激戦は、新人の平田研氏が現職の大石賢吾氏を6788票の僅差で破り、新知事に決まった。本市では圧倒的に大石氏への支持が高く、県内でこれほどの差がつく地域は珍しかった。
知事選は、今後の本市の将来を左右しかねない結果だ。本市の遊説に訪れた大石氏の出陣式に篠原一生市長は顔を出し、マイクを手に大石氏を全力で応援するためのげきを飛ばした。本市出身で自民党の山本啓介参院議員は、自身のSNSなどで大石氏への支持と、大石氏の名で1票を投じるよう熱心に訴え続けた。自民党壱岐支部も連動しつつ、平田氏と大石氏の両候補の遊説に参加したが、実態はどっちつかずの様相であった 。
山本参院議員や篠原市長を筆頭に大石氏を支持した本市。平田氏の目線で本市は「大石氏の最大の牙城」と映り、今後の「県と市の関係」において火種となり得る不安を残す。
山本参議は、県連が平田氏推薦でまとまる中で、早期に大石氏支持を鮮明にした。この影響からか、本市では大石氏が平田氏を圧倒した実績が残った。山本参議が地元の民意を掌握している根拠といえるが、これを「造反」と見るか「地域の声を代弁した」と見るかで、今後の党内評価が分かれそうだ。
市政への影響も考えられる。公式ではないが、篠原市長が大石氏を強く支持したことは、誰の目にも明らかだ。むろん、表向きには「選挙と行政は別」とされるが、離島振興策や大規模インフラ整備などの県市連携が必要な事業を進める中で、信頼関係の再構築に時間がかかる懸念が残る。「自分を支持しなかった自治体」をどう扱うかは、平田氏の政治的手腕と器量が試される。「自分を強く支持した自治体」への配慮を優先し、大差で敗れた本市への優先順位が後回しにされないかという不安もある。
「自分にNOを突きつけた強固な自治体」を敵に回し続けるのは県政運営上、得策ではない。平田新知事と早期に信頼関係を築き上げることこそ、市政トップのなすべきことだ。
