2025.1.21実現に向けた施策に期待する
今年は5年ごとに見直しとなる本市の最上位計画「第4次市総合計画」を更新する。主な方針を要約すれば、幸せを実感する新たな未来を構築するため、2050年時点で人口2万人を維持することを目標に掲げた。そのための施策として、希望の仕事ができることや、安心して健康に暮らせること、子育てや学びの充実など6つの基本目標にしている。
ただ、2050年時点で人口2万人は簡単なことではない。市の統計データには、25年後の2045年の将来推移があるが、1万4622人、65歳以上の高齢化率は45・7㌫に及ぶ。ちなみに今年の予想推移では人口2万2644人、高齢化率は40・6㌫。20年前の2005年では人口3万1414人、高齢化率も約30㌫だった。さらにさかのぼり1980年は人口4万1035人、高齢化率は13・5㌫と現在の約2倍の人口と、高齢化率は約3分の1と大きく低い。
人口減少への対策は喫緊の課題とされることから、今回の総合計画に盛り込まれているのであろう。しかし、昨年末の社説でも言ったが「言うは易し、行うは難し」。どれだけきれいな言葉を並べ、高い目標を掲げようと実現できなければ意味はない。政治家、行政は結果が全てであり、目標達成ができなくとも「よくやった、がんばった」など通用しない世界だ。
ちなみに5年に一度公表される2020年国勢調査の人口などの集計結果を振り返る。本市の人口は2万4974人で、5年前の2万7103人から2129人(7・86㌫)減少し、増減率は県内21市町のうち15位だった。
5年前の本市の男女比は、男性1万1836人、女性1万3138人。さらに5年前は男性1万2860人、女性1万4243人だった。人口総数の推移では、1年間で400~500人減少していることになる。世帯数は9715世帯で、5年前の1万2世帯と比べて287世帯(2・8㌫)減少していた。2020年の年齢別人口は、15歳未満が3213人(12・9㌫)、15~64歳が1万2076人(48・4㌫)、65歳以上が9659人(38・7㌫)、総人口からの平均年齢は52・6歳。高齢化率の高さは明らかだった。
今年は市総合計画の更新と5年ぶりの国勢調査がある。国勢調査では厳しい数値が示されるであろう。しかし、市は人口減少という難しい課題に挑戦すると目標を掲げた。ならば、実現できる施策を矢継ぎ早に打つ姿勢を見たい。