2019.9.24次期市長選出馬への胸中を問う
市議会定例会9月会議で、市山繁議員が白川市長に「次期市長選出馬表明について」の質問をした。この質問の意図は、白川市長の出馬の意思を確認するためだ。白川市長は「自分自身に問い、後援会に問い、その上で検討していく」との胸中を話し、「今はもうしばらくお待ちいただきたい」と返答した。言葉から解釈すると肯定も否定も示していない。しかし、前回の市長選前にも今回同様に市山議員が一般質問で市長に対して問うたことや、これまでの流れ、市長が述べる言葉のニュアンスから想像すれば、出馬の意向はすでにあるように感じられる。
次期市長選は来年4月の任期満了に伴い行われる。残り約6か月だ。現在、公式に出馬の意向や表明をしている候補者はいない。しかし、市民の中では「誰々が出馬を考えている」「あの人が出てもらわないと困る」などの噂や話題は飛び交う。当紙に届く情報も、予想外の人物の名が挙がったりもするが、公どころか個人でも正式な意向は聞こえてこない。
これも公ではないが、移住者が市長選への出馬意向をインターネット上で公言している話もある。
前々号の記事で、島内の神社計3社にそれぞれ1000万円の奉賛金を納めた寄進者だ。インターネットブログには「壱岐への移住者の促進をする。島に多くのお金が落ちるようにする」と考えを訴える。具体的には、島内10か所の住居や土地を購入済みで、今年中には仲間内1000人の移住者を呼び込むという。経歴は通販やビジネスコンサルタントのような仕事をする個人事業主で、一部インターネット内ではスピリチュアル(霊的思想)の代表格として名を馳せている。
インターネットの動画では選挙当選確実さながら、元市観光大使happy氏や仲間内で「壱岐市長おめでとう」と声高らかに喜び合う内容のものもある。多額の寄付や仲間内の移住者呼び込みなど、選挙への布石と思えなくもない。一つの可能性として注視したい。
現在、先に挙げた白川市長とIターン者以外は、本人の口から選挙関連の言葉は聞こえてこない。ただ、他にも出馬を考えている人がいるという話も聞こえてくる。
市議会議員1人を選ぶ選挙も同時に行われる。本来ならば16人の議員数に欠員があるためだ。1枠を争う市議選も候補者の顔ぶれが見えてきそうだ。
正々堂々と選挙を戦い、より良い壱岐を目指して、良い仕事をこなしていく人物に島の未来を託したい。(大野英治)