2025.8.18新たな市議会の今後を予測する

先月20日の市議選を終え、7日から新たな市議会が始まる。8日には新市議会となって初の本会議が開かれる予定だ。初の本会議はこれまで通り、議長や各常任委員会委員長、議会運営委員会委員長などの役職が決まり、新たな議長の任期は2年で交代となるだろう。

 過去の事例で言えば、議長は自民党系の議員が務める場合が多い。議会は事前に懇親会を開き、ある程度の役職は事前に決めたうえで本会議での決定に進むが、複数の議員が議長の名乗りをあげた場合は、市議16人による投票で決めることになる。4年前は、2人の議員が名乗りをあげ、投票により議長を選出した。

 新たな市議会はどのような人選になるのだろうか。同号が発行された時には決定しているのだが、事前の話し合いのまま、無投票で決まるのか、それとも複数の議員が名乗りをあげ選挙となるのか。その時を待ちたい。

 また、前回の市議会中盤から会派制が導入されている。自民党議員で構成された壱心会は、土谷勇二、樋口伊久麿、中原正博、山川忠久、赤木貴尚議員の5人に加え、新人の酒井真吾議員が入り、計6人になる。以前、所属していた豊坂敏文元議員と入れ替わる形で、所属数は変わらない。

 他は現時点で、日本共産党の山口欽秀議員、公明の清水修議員、IKI未来の武原由里子議員、緑水の植村圭司議員、無会派は音嶋正吾、小金丸益明、中田恭一、山内豊、松本順子、菊池弘太議員の計10人。このうち、小金丸議員は自民党公認で出馬したことから、自民党系と見ていいだろう。そうなれば自民7人、公明1人の計8人。いわゆる国政でいうところの与党だ。他会派なども8人。国政を地方議会と比べるのは多少的が外れてはいるものの、ちょうど半々の比率になる。

 思い返せば、前市議会も8対8と今回と同様の比率だった。何が言いたいかと言えば、今回も市議会採決時に半々に分かれる可能性があるということだ。ただ、議長がこれまでの通り自民党系から選ばれるのであれば、議会採決は半々、あるいは8対7の可能性となる。これも以前と変わらない比率なのだが、仮に自民党系以外が議長になれば、過半数は自民と公明となる。

 一概に国政との比較通りにはならない地方議会だが、これまで4年間の議会は、この比率が議会採決を左右し、時には保育所の方針など民意とのずれで市民の反発が起きる事例もあった。

 しつこいほど繰り返すが、議員定数案、認定こども園建設、へき地保育所閉所などは、市と市議会、民意とのずれが大きく露呈した問題だった。さて、新たな市議会はどうなるのか。引き続き厳しい目で見ていきたい。