2025.3.11次期市議選に向けた妙案

 市議会2月会議で、実に合点がいく陳情があった。市議会のあり方についての要望だ。陳情書には「議会の審議において、どの議員が、どの議案に「賛成」「反対」「棄権」したかが分かるような図をつくり、自治体のホームページで公開すること」とある。陳情者は島外者であり、調べたところ県外の他自治体にも同様の陳情を申し出ていた。しかし、先に述べたように内容には大いに合点があり納得できる。

 陳情者は、議会採決で議員の名を公開することで、住民の知る権利の実現ができるという。本市の市議会にも大きく通じるところがあると考え、以下に陳情内容を記す。

 「日本は民主主義国家なので、国民は、政治家を選挙で選びます。国民は、自分の理想を実現してくれると思える政治家に投票するわけですが、自分の理想を実現してくれる政治家を見分けるのは、簡単ではありません。

 選挙に立候補する人は、街頭演説やマニフェストなどで、自分の考えを表明しますが、それらが守られないこともあるので、それだけでは十分とは言えません。

 この度、私が陳情することが行なわれれば、国民は、「政治家が言っていること」ではなく、「実際の行動」を知ることができるので、より正確に、自分の理想を実現してくれる政治家を選ぶことができます。

 どの議員が、どの議案に「賛成」「反対」「棄権」したかが分かるようにすることは、民意を政治に反映するうえで、とても重要なことであり、国民の知る権利であり、民主主義の根幹であり、政治家の怠慢や横暴を防ぐための重要な仕組みであると、私は考えます。

 このような理由から、この度の陳情を、是非、実現していただきたいと思っております」-以上が陳情の理由だ。

 本市は今年、市議会選挙がある。市議がどのように行動し、市や市民のために働いているのか、どのような判断で議会採決に向かっているのか、各議員の働きぶりが見えるということは、次期市議選への大きな判断の基準になりそうだ。

 選挙の時だけ良い顔と聞こえの良い言葉を使い、当選後は私利私欲に走る議員も世の中には多い。そのような議員を本市から生まないためにも、各議員の判断を名を持って示すことは大いに賛同できる。

 この陳情を、議会は不採択とする選択肢もある。しかし、議会判断とは別に、当紙面で議員名を公表していこうかと考えている。