2026.2.02市民は何を基準に選ぶのか

 衆議院議員選挙と県知事選挙が同時に行われる、いわゆる「ダブル選挙」が始まる。政党再編や保守分裂など、これまでにない複雑な構図の中で、有権者は2つの重要な選択を迫られている。

 今回の選挙は、特に政党間の争いの構図が際立ち、党の政策議論が置き去りにされている感がする。しかし、とりわけ離島である本市にとって、今回の選挙は単なる政党間の争いではなく、地域の将来像をどう描くかが問われる選挙でもある。

 県知事選は、現職に加え新人2人が立候補し、保守が分裂する異例の展開となった。自民党は公認を見送り、自主投票という形を取ったが、支持団体や県議会議員の動きは一様ではない。本市においても、篠原一生市長はどの候補を支持するのか明確な方向性は示されておらず、有権者一人ひとりの判断がこれまで以上に重みを持つ。しかし、候補者の顔がわかりづらく知名度に欠ける印象もあり、本市では有権者の判断も「決め手に欠ける」との声もある。

 一方、衆院選長崎2区も三つどもえの構図となった。自民、立憲と公明が合流した新党、参政党がそれぞれ候補を擁立し、保守票や無党派層の動向が勝敗を左右する。政党の看板だけでは政策の違いが見えにくく、何を基準に選べばよいのかわかりづらいとの声も聞かれる。

 こうした混迷の中で、本市の有権者が改めて考えるべきは、「誰が離島の課題に向き合うのか」という一点だろう。人口減少、物価高、医療や交通、国境離島対策など、本市が抱える問題は山積している。選挙戦で語られる国政や県政の大きなテーマが、本市の現実とどう結び付くのかを見極める必要がある。

 政党や支持団体の動きに流されるのではなく、候補者一人ひとりの政策や姿勢を冷静に比較し、自らの判断で一票を投じること。それが、混迷する選挙だからこそ求められている。市民の声を誰に託すのか、有権者の主体的な選択が、今後の市の行方を左右する。