2022.7.051日公示、10日間の選挙始まる

県議補選、鵜瀬和博氏と割石賢明氏の一騎打ち、10日に投開票

 

 山本啓介氏の参院選出馬に伴い1日公示、10日投開票の壱岐地区(被選挙数1)の県議補選に、元市議で先月23日に出馬のため議員辞職した鵜瀬和博氏と、社会福祉法人の理事長を務める割石賢明氏の2人が立候補を表明した。鵜瀬氏は「農漁業など一次産業や観光、住民生活の振興は待ったなしの状況。町議から市議と努めた約20年以上の経験を県政に活かしたい」と語る。割石氏は「政治経験はないが、福祉や消防、防災の第一線で関わってきた経験と知識を活かす。蔓延する無力感を打破したい」とともに県政に挑む意気込みを語った。

 

 山本啓介氏の議員辞職に伴い、本市から1人の県議会議員を選ぶ補選の火蓋が切られた。自民党壱岐支部(江田和夫支部長)は5月2日、同党支部の幹事長を務めていた市議会議員の鵜瀬氏を公認候補として擁立する方針を示し、事実上の出馬表明とされた。

 鵜瀬氏の事実上の出馬表明から約1か月、対立候補不在のまま無投票当選となる可能性が高まっていた。ところが先月13日、割石氏が出馬を表明し2人の候補者が1議席を争う見通しが強まった。同月17日、県選挙管理委員会は県議補選立候補予定者の説明会を開き、両人が出席。立候補予定者がほぼ確定した。

 一騎討ちとなる選挙について、鵜瀬氏は「対立候補が現れたことで、やるしかないと気持ちを引き締めた。どういう状況であろうと全力で挑む気持ちはある。20年の議員経験が私の強みだ」と語った。

 割石氏は「出馬の決意を前にして、多くの市民から無投票当選となる不安や無力感の声を聞いた。長年にわたり福祉や消防、防災などで得た知識と経験は必ず県政に活かせる」と、ともに意欲を見せた。

 今回の参院選と県議補選のダブル選挙について、市民の声に「市長、参院選、県議選と芦辺町出身者の躍進が目立つ」とする一方で「芦辺町に集中しすぎではないか」との声が寄せられる。これについて鵜瀬氏は「市政合併から18年が経つ。4町的な考えではなく『壱岐はひとつ』の考え方で市民一丸となるべき」とした。割石氏は「全市民の声を県政に伝え、期待に応えることこそが最大の使命。私の決意でもある」と答えた。