2021.6.29議員定数14人への発議は否決。「今思い切った改革をせねば次は4年後」

 市議会定例会6月会議最終日の21日、植村圭司議員は市議会議員定数16人を14人に改める「市議会議員定数条例の一部改正」を発議した。議長を除く採決は、賛成5議員(植村圭司、町田正一、音嶋正吾、牧永護、山川忠久)、反対10議員(山内豊、小金丸益明、赤城貴尚、久保田恒憲、市山繁、中原正博、土谷勇二、清水修、中田恭一、鵜瀬和博)で否決された。

 植村議員は「現在の議員定数は8年前に決まったもの。以降、人口減少に歯止めがかからず年間約440人も減り続けている。現在の本市の人口に対しては14人が適正な範囲。市の財政も厳しく先行きも不透明なまま。先のリコール運動は市政全般への市民の不満が積もったものであり、議員にも向けられた声だ。行政や市民サービスにばかりスリム化を図るのではなく、議会のスリム化も必要。今は思い切った改革をせねばならない時だ」とし、今回の市議会議員選挙から定数削減をすべきとした。

 植村議員の提案に対し、久保田議員は「なぜ、事前に議会内で話し合いがないまま発議したのか」とし、中原議員も「議会で議論をして納得した上で発議すべき」と意見した。植村議員は「市民から議員数が多いとの声が多数寄せられていた。議会のルールは分かっている。しかし、今言わねば次は4年後の選挙になる。政治は決断だ」と反論した。

 小金丸議員は「本気で発議を通す気があるなら、議会内でコンセンサスを図るべき」とし、市山議員は「削減すべきという考えはわかる。しかし、協議し納得の上ですべき。この提案は次の当選議員がすべきこと」と反対の意を示した。

 一方で町田議員は「市政合併時には62人もの議員がいた。当時、私は議会解散を提案したが否決され、市民から議会解散請求が起きた。結果は市民の圧倒的多数をもって定数削減となった。他議員が言う手続きの問題はわからないでもないが、議員は本会議で採決するもの。それを事前に話し合うべきだと言う。市議選前わずかなこの時期の植村議員の提案に敬意を表す」と賛成の意を示した。

 音嶋議員は賛成討論で「議員は最も市民に寄り添うべき立場であり、市民との信頼関係は何よりも優先すべきもの。植村議員の提案は断腸の思いのはずだ」と賛同した。