2019.5.21八日市で偽札見つかる

60代の男が使用、カラーコピー機からの偽造か

 

 12日午前10時ごろ、郷ノ浦町で開かれた「八日市」で、両面をカラーコピー機で偽造したと思われる5千円札1枚が見つかった。会場内の店で60代くらいの客の男が使用したもの。壱岐署は、他にも使用した形跡がないかなど、通貨偽造・行使の疑いで調べている。

 見つかった偽札は、左上部にインクのにじみがあり、確認した人によれば、精巧さに欠けていたという。

 主催の市商工会青年部郷ノ浦支部によると、偽札は島外業者が営む焼き鳥店での支払い時に使用された。5千円札からのおつりがなかったため、近くの出店で店主が両替しようとしたところ、「紙幣サイズが違う」と店主らが気づいた。直後に男は新道方面に逃げていったという。店に被害はなく、店主らは壱岐署に届け出たが、男の身元などはわかっていない。

 市商工会は「これまでの八日市で、今回のような偽札使用はなかった」と驚きを隠せない様子だった。

 

 紙幣の偽造は国家に対する反逆行為と見なされる。刑法148条1項には「行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する」。また、2項には、「偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする」と定められる。偽札の偽造・使用は重罪となり、いたずらでは済まされない。