2018.7.10避難指示・避難勧告で身を守る

避難指示・避難勧告で身を守る

 昨年6月29日に局地的に降り続いた大雨は、同日深夜には1時間120㍉の猛烈な雨量を記録。その後も降り続き、24時間の降水量は30日午前6時20分までに432・5㍉に達し、両日ともに観測史上1位の記録を更新した。
 この時の壱岐全域は「50年に一度の大雨」となり、記録的短時間大雨情報、土砂災害警戒情報が発表された。豪雨による被害は島北部の道路陥没や家屋倒壊、地滑りを起こすなどし、現在も完全復旧には至っていない。

 平成11年6月29日にも梅雨前線豪雨による被害の記録がある。芦辺町で斜面崩壊により住民1人が被害に見舞われた。総務省消防庁資料では「長崎県内で全壊7棟、半壊2棟、床上浸水45棟、内訳が不詳だが、6月30日の新聞記事などから判断すると、被害は主に壱岐島だった」と報告されている。

 先月28日、またもや集中的な豪雨が島全域を襲った。気象庁の報告では28日から29日午前10時までの24時間降水量は222㍉を記録した。市では、土砂災害警戒情報に伴う避難勧告発令を市内全域に出し、市内に避難所4ヶ所を設置した。昨年同月の432・5㍉から見れば、約半分の降水量だったが、昨年の豪雨の悪夢がありありと蘇った市民も少なくはなかろう。
 そして3日、台風7号は暴風域を保ったまま昼前から夜にかけて九州北部を通過した。本市は通過ルートのほぼ真ん中になり、強風とともにまたしても豪雨の不安にかられる事態となった。

 昨年の北部九州豪雨では「避難指示・避難勧告の発令のタイミングが早い、遅い」という議論が起きた。住民の命は避難勧告・避難指示に委ねられているから当然だ。どの段階で指示が出れば安全か、雨が降り始めてからの避難情報は遅いとの意見もある。豪雨となってからでは防災無線は聞こえない。さらに高齢者などは瞬時の行動も難しい。本市の場合は、防災無線の他に携帯電話で登録者に向けた防災メールが更新のたびに届く。
 異常気象と言える事態は、今の時代では通常気象・想定気象と考えねばならない。身を守る術は常に必要かもしれない。(大野英治)