2021.8.25密室から開かれた議会を求む

 市議選を経て、新たに選ばれた議員による初の市議会定例会が開会された。今会議で、議長及び副議長、各常任委員会などの委員長を決めることが新議員の初仕事になる。

 議長選出では3人の議員の名が挙がった。16人の議員による選挙で、豊坂議員が再び議長を続投することが決まった。しかし、ここでひとつの疑問がある。記者の記憶が正しければ、議長は2年ごとに選出することが慣例ではなかっただろうか。さらに、前回議長を務めた議員は新たな議長にバトンタッチする流れだったのではないか。

 慣例ともいえる2年ごとの議長交代は、「より多くの議員に経験を積んでもらうため、2年で交代することが望ましい」という、議員内での暗黙のルールがあったように記憶する。これまでの議会をさかのぼっても、2年おきに議長と副議長は交代している。そうなれば、今回は異例ともいえる選出になる。記者の記憶が不確かなだけで、議員らが決めた暗黙のルールがこの段階で変わっていたのか。

 市ホームページにある「市議会歴代議長・副議長一覧表」を参照し、歴代議長を確認した。▽平成16年3月8日~平成17年7月17日、瀬戸口和幸▽平成17年8月17日~平成21年8月6日、深見忠生▽平成21年8月12日~平成23年8月12日、牧永護▽平成23年8月12日~平成25年8月6日、市山繁▽平成25年8月8日~平成27年8月11日、町田正一▽平成27年8月11日~平成29年8月6日、鵜瀬和博▽平成29年8月10日~令和元年8月9日、小金丸益明▽令和元年8月9日~現在、豊坂敏文。平成21年の議長選任からは、2年ごとの交代が当たり前のように行われている。

 別に暗黙のルールを必ず守らなくてはならない決まりはない。自らで決めたルールを自らで変えることは否定しない。ただし、ルールを変えたことの意味は何なのか。必要だからこその変更なのか。今後、2年ごとの議長交代の慣例は無くなり、4年任期で続いていくのか。

 本市の議会は密室の話し合いが多いように思う。もっと透明性のある開かれた議会を目指してもらいたい。